Creative Professionals Lab. Kyoto(CP Lab.) では、工芸、建築、メディア芸術を軸とし、アーティストやクリエイターと中間支援人材が協働し、海外展開に挑戦するプロジェクトを「CP Lab. 公募プログラム ―海外展開と協働のための実践公募―」として公募しました。
本公募には、82件のご応募をお寄せいただきました。1次審査及び2次審査(書類審査)、3次審査(面談)を行った結果、以下の4件が採択となりましたので発表いたします。
採択事業
- 前田耕平 「あわいの島プロジェクト」
- 古舘健 「COMPOSITIONS」
- Bridge Studio 「Playtest Taiwan: 都市・占術・遊びのための国際協働実践」
- Porous Action 「Reversible Perspectives in Cross-Cultural Practice(異文化間の制作における反転可能な視点) クラフト実践とワークショップを通じたデザインをめぐる問いの探究」
審査プロセス
(1)事前審査(書類審査:CP Lab. 事務局)
(2)一次審査(書類審査)
【審査員】
・工芸分野:鞍田崇氏(明治大学理工学部准教授)
・建築分野:木内俊克氏(京都工芸繊維大学 未来デザイン・工学機構 特任准教授)
・メディア芸術及び複合ジャンル:吉岡洋氏(京都芸術大学 文明哲学研究所 所長)
(3)二次審査(書類審査)
【審査員】
・建畠晢(京都芸術センター館長)
・森口邦彦氏(染織家)
(4)三次審査(面談:CP Lab. 事務局)
審査講評
Creative Professionals Lab. Kyoto(CP Lab.)として最初の公募プログラムに、多くのご応募をいただき、誠にありがとうございました。多彩で意欲的な提案をお寄せいただいたことに、心より感謝申し上げます。
本公募では、作品や企画の内容だけでなく、「協働性」と「中間支援の設計」を重要な評価軸としました。国際的なプロジェクトの多くは、多様な専門性を持つ人々との協働によって成り立ちます。そのため、中間支援人材を含む協働者がプロジェクトの中でどのような役割を担い、どのように連携するのか、その必然性が十分に設計されている企画を高く評価しました。また、約2年間という事業期間を踏まえ、実現可能なスケジュールや体制、アウトプットまでの道筋が具体的に描かれているか、さらに事業終了後の展開までを見据えた構想となっているかについても重視しました。
特に注目したのは、世界へ展開するための視点です。それは、単に海外で作品やプロジェクトを発表することを目的とするのではなく、「なぜ今、この作品やプロジェクトを異なる文化圏へ届けるのか」「その先にどのような対話や価値を生み出そうとしているのか」といった背景となるコンセプトに説得力があるか、ということです。国内での発表や海外への持ち込み自体が目的となる企画も見受けられる中、採択したプロジェクトは、それぞれが着実な実践の積み重ねの先に、より大きな展望を見据えている点を高く評価しました。
また、当初は6件程度の採択を予定していましたが、審査の結果、本事業が重視する観点を十分に満たす企画に絞り、最終的に4件の採択としました。一方で、採択には至らなかった提案の中にも、今後の発展が期待されるものや、CPLの活動の中で別の形での協働の可能性を感じる企画が数多くありました。本公募は採択・不採択を決めることだけを目的とするものではなく、CPLにとっても新たなネットワークや協働のきっかけを生み出す場ともなりました。今後、個別のご相談や他事業との連携など、新たな機会をご一緒できればと考えています。
今回の採択結果の発表は、ゴールではなく、新たな挑戦の出発点です。今後は私たちも伴走者として、それぞれのプロジェクトが豊かな協働を生み、新たな展開へとつながるよう、ともに歩みを進めたいと思います。
Creative Professionals Lab. Kyotoディレクター 山本麻友美